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あけましておめでとうございます。
オリンピック年として話題になっております2020年がスタートし、当店温故知新も1月4日より初売りが開始となっております。
本年も小売り店としてはスタンダートに、商品の取り扱いを軸としてまいりますが、取り扱いするラインナップを今まで以上に幅広く、そして奥深くご紹介してまいります。
例年通り、ではなく、例年よりも楽しく面白くわくわくするお店を、ご覧いただくお客様方に感じていただけるよう精進してまいります。2020年も改めまして温故知新をよろしくお願い致します。
さて、新年の挨拶はこの程度に、YoutubeやInstagramのライブ配信にてお話しておりました、スコットランドからの新規ブランドのご紹介です。
お待ちいただいておりました皆さま、是非ご期待ください。
HAAR SCOTLAND
2016年にダレン(Darren)とジェシカ(Jessica)の2名によってスタートしたスコットランド発のトータルウェアブランド。
"HAAR"というブランド名はスコットランド北東部を包む海の霧、”haar”に由来します。"霧が生まれたとき、目前を集中することを強いられる。散漫する意識と固定概念を取り除き、自信が着ている服に対して意識を持って着用する"というメッセージが込められています。
HAARのコレクションはスコットランドの景観を飾るなだらかな丘、山脈、海岸線、土地、城、町、住まう人々からの豊かで多層的な歴史と文化からインスパイアされています。そしてその生産背景には徹底した製造プロセスからの最高品質の素材を用い、熟練した職人が手作業で極小ロットによる衣服作りが行われます。
HAARは、自身をスコットランドの製造業における救世主などと主張するつもりはありませんが、その重要性を十分に理解しています。それはイギリスが持ちうるファッションの伝統性技術力に対する誇りが失われつつあることに対しての憂いでもあります。スコットランドメイドの意味をコンセプチュアルに掲げた洋服が、着た人の経験と場所を通し、その人自身のものになることを願いモノ造りを行う、時代に左右されないクラフトマンシップを掲げる新進気鋭のブランドです。
長々としたブランドの説明となりましたが、彼らが抱くブランドを立ち上げた経緯とメッセージ性は、非常に奥が深くなるべくに伝えられるようにしたいと思い、簡潔にまとめてこの具合です笑
英語が得意な方は、こちらでロングインタビューもお読み頂けますので是非ご興味ある方はご覧ください。
Our Interview with Outdoor Wear Mag
それでは早速に各アイテムのご紹介です。
HAAR SCOTLAND Button Down White Shirt Made in Scotland ハースコットランド ボタンダウン B.D. シャツ
Size:S, MSOLD, L Price:¥22,000 +tax
HAAR SCOTLANDのスタンダードモデルを飾るボタンダウンシャツ。デザイナーのダレンとジェシカの両名が、今までに見たシャツディティールを組み合わせて作り上げた、ベーシックでありオリジナリティを兼ね備えたシャツコレクション。
オープンタイミングより早速にMサイズをご購入いただきました。
W君、いつもいつもにありがとう!(他のアイテムの紹介時にまた登場しますw)
襟部分は1940年代のヴィンテージシャツに見受けられる「スピアポイント」と呼ばれる槍先のようにとがったカラーデザインから着想を得た、クラシカルなフィット感を引き立てます。
このスピアポイントという名称、僕も初めて聞いた言葉なのですが、50sくらいのシャツを色々と探ってみましたら、
こんな感じのアイテムが見受けられました。先細りしている襟デザインが特徴的です。こちらを現代風にアレンジしたのが今作。
生地には215gsm=6.34ozの目の詰まったオックスフォードコットンを採用。通気性の良い太糸で織り込む本来は春夏シーズンに適した「パナマ織り」で仕上げておりますが、生地に厚みを持たせることでオールシーズンに着合わせられる汎用性を備えます。また非常に毛足の長いコットンを採用し、オックスフォードながらも光沢感と滑らかな肌触りによる極上の着心地に。
長めにとられた後ろ身頃は美しいカーブを描く裾周りと、サイドの裾部分にはスコットランドの国旗に見立てた”X”の刺繍を施した遊び心が垣間見える仕立て模様。ブランドの刻印が押された貝ボタンは程よい厚みとホワイトオックスの生地にアクセントを引き立てます。
胸元はペンポケットも備えたマルチポケットデザイン、襟後ろにはボタンによる襟崩れしない細やかなディティールと備え、スコットランドのアトリエでのハンドメイドクラフトがさえわたる一級のモノづくりによる仕上がりです。
「このクラシックなシャツが、手に取った方と共に年を重ね、ワードローブの定番となることを願っています」というHAARのメッセージが込められています。
お次もトップスアイテムから、メインウェアともなりますコチラ。
HAAR SCOTLAND Harris Tweed Herringbone CPO Jacket ハースコットランド ハリスツイード ジャケット
Size:S, M, L Price:¥58,000 +tax
HAAR SCOTLANDのアイコニックアウターコレクションを飾るCPOジャケット。ヴィンテージワークウェアと軍服からインスピレーションを受け、HAARによるモダナイズな解釈によって手掛けられた逸品。
コーデュロイの背抜き仕立てによる、非常に軽くオーバーシャツとしてもジャケットとしても活用できる汎用性の高いアウターウェア。ワークらしい開けた襟デザインと、4か所に備わる大振りのポケットがデザイン性と実用性を兼ね備えます。
両胸にはコーデュロイトリムの付くフラップポケットが設けられ左胸のインサイド側からアクセスできる大きな隠しマップポケットが備わります。
目を惹くフロントの大きなボタンは”Corozo-nut button”と呼ばれるタグア椰子の実から作られたイギリス製のボタンを採用。ベジタブルアイボリーとも呼ばれるこのボタンは、1870-1930年代にかけて紳士服用のボタンとして採用されていました。現在でもごく僅かながらに生産が続けられており、HAARではその中でも数少ないイギリス生産のボタンにこだわりコレクションに取り入れています。
ファブリックにはヴァージンウール100%のハリスツイードヘリンボーンを採用。スコットランドのアウター・ヘブリディーズで手織りされたハリスツイードウールは、素材に含まれる天然オイルにより耐水性も備えます。
さて、ここらで少しばかり脱線となりますが、このハリスツイードについてのお話を。そもそもハリスツイードとは、というお話をしますと、イギリス国会制定法によって守られている世界で唯一の商標登録生地、というのがこのファブリックの特質すべきポイントです。
ハイスツイードの名称に関しては様々な説がありますが、1830年頃ロンドンの商人がとある企業から受け取った手紙を読み、そこに記載されていた生地の柄名称に「ツイール(Tweel)」と記載されていました。これは、綾織物(ツイル)のことだったのではないかと推測がされます。
ロンドンの商人はこれを誤って解釈し、それがスコットランド国境を流れるツイード川から取られた商号であると意味を受け取り、生地の柄は”ツイード”として宣伝され現在にも慣れ親しんで呼称されている、というのが有力説です。ちなみにこの写真がツイード川。きれいな風景の場所ですね。僕はおそらく買い付けの際に通過してますココ(笑
1993年にイギリス国会で正式に”Harris Tweedの定義”なるものが制定され、その条件に乗っ取ったもののみが呼称を許されています。その条件というのが、「スコットランドのアウターヘブリディーズの家で島民が手織りし、アウターヘブリディーズで仕上げ、アウターヘブリディーズで染色および紡績したピュア・ヴァージンウールで作られたツイード布」という内容が厳守されているモノを指し示します。
ピュア・ヴァージンウールにこだわる理由ですが、もともとハリスツイードは農民の防寒着として使われたのが始まりとなり、スコットランド・アイルランドの気候、地域性に合わせて保温性が高く耐水性を兼ねる必要がありました。ピュア・ヴァージンウールとは、その名の通り羊から刈り取られ初めて使われるウールに加え未脱脂のものを指します。自然の油分をたっぷり含んでいるので、湿気に強くまた保温性と耐久性に優れていることから、採用されているという理由に基づいています。
そして意識しないとわからないのがこのラベルに記載されているそれぞれの文字の意味が実は一番重要なポイント。
ハリスツイードの中でもグレードというのがもちろんに存在しており、ハイグレードのラインナップにはかならず一番上に「HAND WOVEN」(手織)の表記がなされています。そしてこの画像の右下に表記されているのがギャランティ(正規品)を表すナンバリング。
今回のHAARのハリスツイードのコレクションにおいては、
タグラベルにホログラムによるナンバリングシールが貼られており、このシールの下部にナンバーが記載されています。時代と共に表記の方法は変えているようですね。
ここで一つ余談なのですが、
ハリスツイードと言えば、近年は国内におけるファストファッションを代表する某ファッションセンターにてタイアップコレクションが破格で販売されておりますが、そちらで使われているタグというのがこちら。
上部へのHAND WOOVEN表記はなく、ナンバリングもなく、そして100% Pure WOOLという表記もありません。
かといって、偽物というわけでもないようです。安価で販売できる理由の一つに、仕様生地面積が実は非常に少ないということ、そしてグレードの低い生地を使っているということ、そしてこれは仮説とされておりますが機械織りではないか、という説もあります(上部へのHAND WOOVEN表記がないため)
カシミアにも様々なグレードがあるように、安いモノには安いなりの理由が、そして高い値段のモノには高いモノなりの価値があります。
今回のCPOジャケットに関しては、風合いの良さからもこのハリスツイードタイプのジャケットをHAARにオーダーしましたが、コットン生地となると値段が1万ほど下がります。それくらいに価値のあるファブリックを採用したスペシャルラインナップ。徹底した作りこみの、まさにアルチザンウェアとも言えるアウターコレクション。HAAR SCOTLANDが誇る魅力あふれる逸品をお楽しみください。
長々と書いてしまいましたが、お待たせしましたスタイリングのご紹介です。
Shirt:HAAR SCOTLAND Button Down White Shirt Made in Scotland ¥22,000 +tax
Pants:Ark Air Unlined Combat Trousers NAVY Made in England¥22,000 + Tax
Shoes:Tricker's x the Old curiority shop Half Boots ¥75,000 +tax
169cm 60kgでSサイズを着用しています。気持ち大き目くらいな印象なのでS~Mくらいのサイズ感といったところ。オーバーサイズということもなく程よいゆとりを保ちます。カジュアルブランドが打ち出すシャツとは思えない、非常にドレスライクな出で立ちは、アルチザンならではな上品な仕上がりです。
勿論オックスフォードに加えボタンダウンですので、アイビーよろしくに、腕をまくってラフに着合わせてもいいですしタックイン主体にフォーマルシーンでも取り入れて頂けます。3枚目のバックシルエットなんて、ミリタリートラウザースと合わせているなんて微塵も感じさせない高級感が出ます(笑
Jacket:HAAR SCOTLAND Harris Tweed Herringbone CPO Jacket ¥58,000 +tax
Shirt:HAAR SCOTLAND Button Down White Shirt Made in Scotland ¥22,000 +tax
Pants:Ark Air Unlined Combat Trousers NAVY Made in England¥22,000 + Tax
Shoes:Tricker's x the Old curiority shop Half Boots ¥75,000 +tax
こちらのジャケットもSサイズを着用。ヴィンテージのカバーオール、そしてミリタリーアウターがベースになっているということもあり程よくゆったりとしたシルエットが伺えます。169cm 60kgで、身幅もそこそこに余裕があるので、インナーにニットやスウェットも着合わせられます。
このHAAR SCOTLAND、着用していて感じたのがEngineered GarmentsやFrank Leader、Arts & scienceといったデザイナー兼アルチザンな立ち位置のブランドと非常い近しい位置づけと思います。異なる点を挙げるとすればズバリ言えば価格帯。
インポートブランド、そしてこの素材使いとディティールのそれぞれを考えると、シャツに関してももうあと5千〜7千円くらいはあがってもいいと思うのですが…HAARとその工房がどのような関係性あるかはわかりませんが、ものすごくリーズナブルに展開していますね。
HAARに関しては百聞は一見に如かず、という言葉がまさにピタリと当てはまるかと思います。是非袖に通していただきスコットランドの魅力を味わっていただきたいと思います。
次回も引き続きHAARのコレクションのご紹介です。是非お楽しみに。
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