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こんばんわ。Instagramのストーリーにて、先んじてご紹介しておりましたが、ついに当店一押しブランドの一つであるHAAR SCOTLANDより今シーズンのニューコレクションが入荷です!
HAAR SCOTLAND
2016年にダレン(Darren)とジェシカ(Jessica)の2名によってスタートしたスコットランド発のトータルウェアブランド。
"HAAR"というブランド名はスコットランド北東部を包む海の霧、”haar”に由来します。"霧が生まれたとき、目前を集中することを強いられる。散漫する意識と固定概念を取り除き、自信が着ている服に対して意識を持って着用する"というメッセージが込められています。
HAARのコレクションはスコットランドの景観を飾るなだらかな丘、山脈、海岸線、土地、城、町、住まう人々からの豊かで多層的な歴史と文化からインスパイアされています。そしてその生産背景には徹底した製造プロセスからの最高品質の素材を用い、熟練した職人が手作業で極小ロットによる衣服作りが行われます。
HAARは、自身をスコットランドの製造業における救世主などと主張するつもりはありませんが、その重要性を十分に理解しています。それはイギリスが持ちうるファッションの伝統性技術力に対する誇りが失われつつあることに対しての憂いでもあります。スコットランドメイドの意味をコンセプチュアルに掲げた洋服が、着た人の経験と場所を通し、その人自身のものになることを願いモノ造りを行う、時代に左右されないクラフトマンシップを掲げる新進気鋭のブランドです。
HAAR SCOTLAND Ventile Cotton RAF Blue CPO Jacket ハースコットランド ベンタイルコットン カバーオールジャケット
Size:S, M, L Price:¥55,000 +tax
というわけで本日のトピックとなりますのがこちら。今シーズンのHAARのコレクション中でも、とりわけスペシャルな一枚と言えます。このファブリックを用いたアイテムを当店からご紹介出来るようになれるとは夢にも思わず、興奮冷めやらぬ思いです(笑)
モデルはHAAR SCOTLANDのアイコニックアウターコレクションを飾るCPOジャケット。ヴィンテージワークウェアと軍服からインスピレーションを受け、HAARによるモダナイズな解釈によって手掛けられた逸品。今冬シーズンではハリスツイードを用いた逸品をご紹介させていただきました。
そして本作は、1943年に考案された英国が誇る伝統的なファブリック、ベンタイルコットン(Ventile Cotton)を採用した逸品。
このVentile Cotton、イギリスモノがお好きな方はご存知の方も多いかと思いますが、まだまだ知る人ぞ知るファブリックと言えるのではないでしょうか。商品紹介の前にこのベンタイルについてお話したいと思います。
この生地が開発されたのは遡ることおよそ90年近く前、1930年代にマンチェスターの国綿花産業研究協会というシャーリー研究所の専門チームによって開発されました。1枚目は1922年、研究所が設立したころとされる当時の写真です。2枚目はイギリスのwikiからの2000年以降に撮影されたモノ。100年近く経ってもそのままに残す、ヨーロッパらしい文化と思います。
第二次世界大戦中、RAFのハリケーン戦闘機の操縦士は商業船の甲板からカタパルト発射され、護衛任務についていました。
カタパルト発信、耳にしたことはありますがどういう形かと言いますと、
こんなアナログチックな方法だったそうです。しかしながら、空母ではない船から飛び立った戦闘機には着陸できるところが無く、帰還の場合には海に不時着するしかありませんでした。これが一番の問題を引き起こします。
パイロット達は発信器をつけいてたので不時着した場所を特定することはできたのですが、海があまりに冷たく発見前に死亡してしまうことがほとんどだったそうです。当時のフライトスーツでは着水してから数分程度しか生存できなかったのだそうです。
こちらがその当時のハリケーン戦闘機のパイロットの制服です。制服の上からファーベストのような羽織りを纏っていたようですね。
パイロットは替えが効きません。そこで、必要とされたのがパイロットを暖かくすること、そして水を弾くという素材。1930-40年代当時は化繊はまだ量産される前だったため、コットン生地に改良を加え打開しようと試みます。
そして研究の末、上記の研究所によって開発された素材がこの「VENTILE COTTON」へ行きつきます。画像がかなり小さいですが、僕が英文を読み間違えてなければこちらがVENTILEを採用したパイロットスーツで間違いないはずです(笑
現行のRAFで採用されているパイロットスーツと同じなので、大丈夫かと!w
天然素材としては最高レベルの耐水圧を誇るベンタイル生地が開発された結果、海の中での生存時間をそれまでの数分から20分にまで伸ばし救出作業が可能になりました。約80%のパイロットが海に落ちても生還できるようになったということです。
HAARの新作よりもVentileメインのBLOG記事となってしまいましたが、それほどまでに語りたくなる魅力を備えるのがこのファブリックの魅力の一つと言えますね。バブアーを代表するオイルドコットン、マッキントッシュクロス、そしてベンタイルコットンはイギリスが生んだコットン技術の最高峰と言っても過言ではないかと思います。
開発背景から引き続き、生地の特性のお話となりますが、世界中の綿の収穫量の2%しかない長綿によるコットンの糸を限界まで打ち込み、織り機の密度を限界以上に上げて織った高密度のコットンファブリック。
伴っての目を見張る撥水性能は流石のひとこと。バブアーのワックスドコットン、マッキントッシュのボンディングコットンと違い、コットンの織り方のみで再現した耐水性はまさに技術力の固まりと言えます。
目を惹くフロントの大きなボタンは”Corozo-nut button”と呼ばれる、タグア椰子の実から作られたイギリス製のボタンを採用。ベジタブルアイボリーとも呼ばれるこのボタンは、1870-1930年代にかけて紳士服用のボタンとして採用されていました。現在でもごく僅かながらに生産が続けられており、HAARではその中でも数少ないイギリス生産のボタンにこだわりコレクションに取り入れています。
フラップポケットが設けられ左胸のインサイド側からアクセスできる大きな隠しマップポケットが備わります。
裏には力ボタンによる補強もしっかりとなされております。こういった細部も、HAARならではのアーティザナルなこだわりが見受けられますね。
オーバーシャツとしてもジャケットとしても活用できる汎用性の高いアウターウェア。ワークらしい開けた襟デザインと、4か所に備わる大振りのポケットがデザイン性と実用性を兼ね備えます。
鮮やかなブルーカラーは、イギリス空軍にちなんでのRAFのイメージカラーであるブルーカラーに焦点をおいた発色の良い鮮やかなカラーリング。今時期には爽やかなアウターウェアとして、秋冬には差し色としてミドルインナーとしてもお使いいただけます。
それではスタイリング
Jacket:HAAR SCOTLAND Ventile Cotton RAF Blue CPO Jacket ¥55,000 + tax
Shirt:HAAR SCOTLAND Pullover Linen Shirt Made in Scotland ¥24,000 +tax
Trousers:HAAR SCOTLAND Cotton Twill Distiller Trousers ¥35,000 +tAx
169cm 63kgでSサイズを着用しています。身幅、肩位置などなどアウターとしてもミドルインナーにも持ってこれる具合を含めてもマイサイズといったところ。インナーにはシャツを着合わせておりますが、スウェットシャツや、パーカ、カーディガンを入れ込めるゆとりが備わります。
発色の良いブルートーンですが、一層にホワイトのボタンが見栄えする仕上がり。今時期含め、春秋冬の3シーズンには打って付けな逸品です。
そして一緒に着合わせておりますシャツやトラウザースも只今BLOG執筆中です。シャツにつきましては紹介前にMサイズのみとなっており、ご好評、ご反響頂き大変うれしく思います。
YOUTUBEチャンネルでも先日ご紹介させていただきましたので合わせてよければ動画も合わせてご参考ください。
スコットランドの工房で造られた卓越した技巧が光る逸品を是非この機会にお試しください。
※お支払いは、店舗販売につきましてはVISA, MaterCard, Amex, JCB, Diners, Discover各社がご利用頂けます。
※店舗及び商品のお問い合せは常時ご対応させて頂きます。下記よりご連絡ください。
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